「ただ作る」を、やめるんだ。
本記事は 「InHouseDesigners Advent Calendar 2018」21日目の記事です(遅刻しましたごめんなさい)
最近だと、僕のことを「ごりごりのフリーランスデザイナー」と思われていることが多いのですが、実は、渋谷で働く会社員インハウスデザイナーだったりします(むしろ会社の方が圧倒的に比重ある)
なので、今回の InHouseDesigners Advent Calendar 2018 主催の InHouseDesignersのイベントにも何回か参加しています。
今日は今までの会社員デザイナーとして働いてきて思ったことをつらつらと書いてみます。
デザイナーである以前に「イチ事業人」であること
デザイナーはものを作る仕事。これに対して大なり小なりあるとしても揺るぎのない事実だけど、インハウスデザイナーが「ものを作る仕事」に固執するのはよくない事だと思っている。
僕が所属している会社は社員が30人、対して社員が4名、とデザイナーも少ないが社員の人数も多くはない。
この状況下で「デザイナーなんで数字は見ないっす〜」と言ってはいられないし、この人数下でトップダウンを気取るのも効率が悪すぎる。
なので、デザイナーという職業以前に「イチ会社員」「イチ事業請負人」として、デザインはあくまで手段として様々な業務に巻き込まれ、巻き込んできた。
広告の運用で入稿・運用(配信、入札)もやってきたし、新規事業で何個かのサービスを潰した経験もある。
広告も面白いもので、デザイナーが数字を見て、仮説を立て、打ちてを出し、検証すると数を打つよりも効率的に効果が出るし、デザイン観点での効果が良かった所などを打ち出せるのは良かった。
【数字】を「指標」と思うか、「邪魔」と思うか。
とはいえ、数字が邪魔になることもある。
数字を気にしすぎると、新たな発想やアイデアが停滞してしまうことがあるし、新たなアイデアを「数字を出す」という呪いが若い芽をつぶすような、苦しい想いを持つこともある。
特に、新規事業をリリースするまでの期間は、所属している人間全員が常に損失を負うこととなる(勿論、リリース後の価値を前提とした上ではあるけど)
だからこそ、70%くらいのクオリティを速攻で出して試す、というのは重要だけど、その70%の中に大事な想いが無ければ意味がないのだ。
「ただ作る」をやめる。
社内のデザイナー4人だと、圧倒的に時間が足りない。
だから、効率化と捨ての判断が必要だ。
やらないことを決める。仕組み化して手放す。
そうしないと、本当に大事なデザインができないし、見つけることができなくなっていく。
自分がいる会社で、自分の持てるスキルを使って如何に最大効果を見出すのか。それが例え泥臭くあっても。
だからこそ、「なぜ、ここでデザインが必要か?」「デザインが必要なところなのか?」を考え、自ら決断していく。デザインの肝と事業の肝、それぞれを見分けながら、必要な時に手を出していく。
ただ作るのは、趣味とか副業やフリーランスでやりたい時にやれば良いんだ。会社でただひたすらに手を動かすだけは、デザイナーとして静かに死んていくし、静かに「技術の進化」が殺しにやってくる。
なぜ?なんで?で、これからの「デザイナー」として「イチ事業の人」として、自分を抉っていきたい。
おっぱい。