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業界におけるレタッチの事情

お疲れ様です。Photoshop詐欺師のモンブランです。

AV業界出身のデザイナーがまず聞かれる質問上位のひとつ。

「パッケージの女優さんってレタッチしてるんですか?」

という質問。
結論言うとしてます。
ちなみに元イロモノデザイナーの時のように「元」が入ってないのは、この肩書き自体は現在進行形のためです。


そもそもレタッチとは

フォトレタッチ画像の色の補正や汚れの除去、合成といった画像の修整や加工作業のこと。印刷写真業界ではフォトレタッチと呼ばれた。フォトレタッチソフトの代表的なものにアドビ システムズ社のPhotoshopがある。https://kotobank.jp/word/%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81-9955

この括りで話すと漏れなくレタッチしてます。
してない写真がないくらいに。
というか、AVに限らず雑誌表紙やプロダクト系など、印刷が必要となるほとんどの画像には何かしらのレタッチ処理が施されている。


AV業界のレタッチ

ここまでは一般論として、じゃあAVではどのくらいレタッチしているのかという話だが、主にレタッチはここら辺が基準を元に加工します。

・撮影環境(ライティング、ロケ地)
・被写体さんの事情、コンディション
・作品のテイスト、作品の事情


撮影環境

被写体さんより大事。
結構、被写体さんそのものに目がいきがちだけど、撮影時の現場セットや、ライティングで被写体の輪郭や印象が大きく変わるので、レタッチの仕方が大きく変わったりする。
よくあるケースとして、朝などで顔がむくんでいる状態で顔の正面にライトを当てるとよりむくんで見えることもあるので、なるべく被写体さんのポテンシャルに近い修正を行います。


被写体さんの事情・コンディション

被写体、特に女優さんの場合、素性を隠したり、隠したいモノがある方もいるので、その際は加工を行います。
妊娠線を消してほしい方や怪我(など)の傷など依頼も結構あったり。

あとは当日の被写体さんのコンディションなどもある。
女優さんの場合は、むくみやアングルで信じられないくらい顔が変わる方もいるし、男優さんでは、アソコの元気が撮影時にあまり出なかったりすることもあり、長く大きくレタッチすることもある。


女性より男性の方がレタッチしづらい

女性、女優さんは求められるフォルムや修正についてはある程度ルールが決まっているし、必然的に数をこなす点では慣れれば難しくない。

レタッチは男性の方が難しい。
経験数が少ないのもあるが、坊主は切り抜きが大変だし、肌のノイズ消しの場合、肌のザラつき具合や、ヒゲが邪魔をしてうまくいかないことがほとんど。
そう、ヒゲ。ヒゲはヒゲで全部消しても違和感が出る人もいるので、無下に消せない。


作品のテイスト・事情

例えばコメディ感ある企画モノなのに、いたたまいた写真が暗かったりすることや、途中での企画内容変更で構成を変えることになった場合、修正・加工などでテイストを調整する。

おっぱいが大きい、ということをコンセプトに撮影したとしても、キャスティングのスケジュール、アングル、ライティングで、インパクトがなくなってしまった場合、人工的にシャドウとハイライトを入れたりは、演出の都合ですることはままある。


AVでのパッケージ詐欺なわけだけど。

まぁ詐欺、ありますよね。
ただ、責任転嫁になってしまうけど、やりすぎたレタッチは基本的にはデザイナーやレタッチャーの一存ではないということは言いたみ。
(実際、デザイナーのベストとしてのレタッチから大きく加筆が入ることはある)

監督やプロデューサーなどの企画者が自分たちが作成した作品に対して、あるべき姿を求めようとした結果ということなわけで、レタッチの詐欺具合だけで言うと、実はAVジャケットと同じくらいに音楽のCDジャケットも結構な具合で修正してたりする。
学生の頃にあるアーティストのレタッチ前の写真を拝見していて、AV業界に入った時にあんまり変わらないな…と思うくらいにはゴリゴリに行っているものもあります。


詐欺の手口を見破る方法

昔の記事でも書いたけど、裏表紙の細かな写真もつぶさに見ることをオススメします。

ひとつの作品に対しての予算は決まってるものなので、予算が少ないと細部までレタッチが行き渡ってないことや、レタッチの質が低いことが多いです。
ここもひとつの確認軸。

もうひとつは、明らかに平面的な白っぽい肌や、光で飛ばしている「ような」写真は、少なくとも何らかの加工をしている可能性あり。

「それ全部そうやん!」って思った方、そうです。ほぼ全部です。
ただ、女優さんやカメラマンさん、メイクさんも努力をなされているので、本当に綺麗な方は綺麗に写るし、映像写りはどんな方、どんな手法でも悪くなりやすいので、そこはご容赦ください…。

あとパケ詐欺は、シリーズとメーカーさんに依存することが多いので、思い切ってお気に入りのシリーズやメーカーを乗り換えるのも手段のひとつです。

あと、この話で気づくと思いますが、CDジャケットやアーティストの宣材などは、ほぼ全部レタッチをしている可能性が高いことがわかってくると思います。


ノイズをとり、美しくするのが仕事

CDジャケットと対比して話すと伝わりやすいのですが、レタッチはひとつの作品として如何に美しく見せるかを重視しています。

そのためのゴミ取りや肌荒れの調整などや、世界観に合わせた加工を行います。

イメージとして、味は良いのにメニューの写真が店主が撮りましたってくらい、構図も色味も残念な写真とかありますが、これに対してジョナサンとかサイゼリヤのように写真だけでもめちゃくちゃ美味しそうに見える、までの加工がレタッチと思っていただけると。
ですが、実際に出てくる料理の見てくれに剥離があったりなかったり。
その剥離のマイナス値具合で詐欺と判断するという感じです。

パケ詐欺を美化しとる!と思われそうですが、パケ詐欺が激しいところはキャスティングと制作側に何かあった可能性が高いので、なんというか色々と察していただければ幸いですm(_ _)m

レタッチのお話、かなりのボリュームなので、今後も書いていきたいと思います〜b

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あざます!!
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渋谷で働くインハウスデザイナー。2010〜2014年頃はAV業界(ソフト・オン・デマンド)でデザイナーをしていました。デザイン系Vtuberもはじめました→ https://bit.ly/30KmAUk

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コメント (1)
はじめまして。 そんなわけで、私は写真週刊誌を見ません。(^_^;A
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