日常に疲れたら、「ミニ四駆」をつくろう
日々のルーチンワークによる疲れ、ゆるやかな死を感じる、アイデアの煮詰まりなど「疲れ」を感じた時は、PCから離れて一旦アナログな作業しよ?という話をミニ四駆を基準に書いています。ミニ四駆大好きなんで。
はじまりはSODの入社前に遡る。
会社説明会でデザイン部の部署説明の際、レクリエーションの一貫で社内ミニ四駆大会についてのお話があった。
毎年の年末に予算3,000円縛り、モーターはアトミックチューンモーター、トーナメント制のレースで決まるスピード賞とマシンの美しさのデザイン賞で競われるミニ四駆大会の話を。
子供の頃に爆走兄弟レッツ&ゴーにドンピシャ世代だった僕は大人の集団ながらもミニ四駆で本気に遊ぶデザイン部により興味を持った。
結局ミニ四駆大会にこぎつけることができたのは入社3年後になるわけだけど、当時27歳の大人が本気でミニ四駆を遊ぶは本当に楽しいし、良いガス抜きにもなった。
大人だからこそ良い、ミニ四駆の魅力
大人から遊ぶミニ四駆の何が良いかというと、マシンとパーツを思う存分買うことができる圧倒的優越感だ。
子供の頃に600円を握りしめて、どのミニ四駆を買おうか悩んでいたものだけど、社会人となった今は、思う存分ミニ四駆を買うことができる。
ブロッケンGを何台も買ってもいい。ちょっと裕福な友達はかならず持っていたボールベアリングローラーを手にしたって良い、塗装のためのスプレーだってケチらずに買って良い。
子供の頃に買えなかったものを大人になってたくさん買ることができるようになった時この気持ちは、大人のほぼ全員が共有できる体験だ。
案の定、僕もめっちゃ買いました。
大人になってから知る、新事実
子供から大人、そこまでに十余年の歳月が経ったミニ四駆には今まで知らない真実や新しい情報がつまりにつまっていた。
◆空転
マシンを仮組みをし、ギア、接合部分にグリスをたっぷり付けた状態で30分間空転させ、その後に余分なグリスを拭き取る。
これを行うことで空転前より150〜200%のマシンポテンシャルを得ることができる。
◆脱脂
ボールベアリングのローラー等をオイルライターなどの揮発性オイルを使って油を落とすと、ハンドスピナーばりの超回転を得ることができ、直線走行時のスピードを殺さずに高速でカーブに突入・走行ができる。
油分をすべてとってしまうため、ベアリングの劣化が早まるのがデメリット
◆マスダンパー
本体に取り付ける重りミニ四駆のスピードが早すぎて上り坂の到達後に大きくジャンプをするため、着地時の"跳ね"でコースアウトを防ぐために重りを付けて跳ねを防ぐ
空転はうっすら知っていたけど、走らせることが目的の子供はまずやらないし、脱脂やマスダンパーなどは全く知らない情報だった。
ミニ四駆は奥が深い...!
妥協しない、本気の遊び
大人だからこそ、本気で根気良く遊べる。
パッケージに付属されているシールではなく、プラモデルに使うデカールを使ったり、ちょっと高い発色の良いスプレーでボディを塗装する。
本気で大会ロゴを作ってみたりした。
手をうごかすデトックス
何よりも普段、PCの前でキーボードとマウスに向かって女性と男性の全裸に向き合い続けている中、PCから離れ、ドライバーとニッパーを使って、時には屋上でスプレー缶でシュッシュしている時は、なんとも言いようのない快感だった。
フルタイムで働いていたのに、夜20時からマシンを組んで、朝の4時まで屋上で仮組みをしたミニ四駆サーキット(※)で試運転をした
※タミヤから「レースをしたレポートを提出する」ことを条件に最大3コース分のコースキットを無料で借りることができる(送料は別)
http://www.tamiya.com/japan/mini4wd/regulation_rental.html
アナログを見つめ直す大切さ
デザインのほぼ全部がPCに向かってデジタルソフトに向き合えば解決してしまうこの時代だけど、同じ場所で同じ視野でニュートラルポジションのままでは体も頭も固まってしまう。
そういう時こそ、鉛筆でデッサンをする、プラモデルを触る、思いっきり野原で遊ぶみたいなことを、大人なりに本気で遊び休んでいけたら、人生もより健やかになるのだと思う。
くぅー!ミニ四駆作りてぇ〜!!!!