見出し画像

「任せるチームデザイン」 DESIGN IN-HOUSE #1 イベントレポート #デザハウ

モンブランです。
今回は先日BAKEさんで開催された「DESIGN IN-HOUSE #1 〜 インハウスのチームビルディング 〜」に参加してきましたのでそのレポートを書きたいと思います。

◆登壇者/パネラー
・上ノ郷谷 太一 | TORETA / CDO
・広野 萌 | FOLIO / CDO
・貞清 誠治 | BAKE / チーフクリエイティブディレクター

各々のリーダーとしての役割について

冒頭の各パネラーさんの自己紹介を終え、各社でのリーダーになるまでの敬意、リーダーとしての役割についてお話されていました。

◆広野さん
- 入社当時は一気通貫やるマン
- デザイナーが増えてきた頃にはPM寄りに(必要な部分をやる)
- 現在はCDO(サービス面での責任者。マネジメント面は別で人が担当)
◆上ノ郷谷さん
- トレタ デザイン部の部長
- 事業が複数あり分業化するので、そのマネジメントを行う
◆貞清さん
- ストアデザイン部 → 部長 → チーフクリエイティブディレクターへ
- ほぼ社長づき
- 事業ごとのデザイナーのサポートに入ることが多い

FOLIOさん、トレタさん、BAKEさんでまったく異なる事業のため、役割のあり方や経緯についても様々でした。

特にBAKEさんの場合は、一事業にデザイナーが一人といった具合で、グラフィック、WEB、更には店舗の内装デザインも担当するなど、チーフに限らず個人での大きな役割を担うことが多い会社のようでした。

デザインの重要性への理解

次にデザイン、デザイナーの必要性に対して、社内でどう行動していくべきかの話になりました。

◆広野さん
- 経営層へはアウトプットで証明する
- 他部署には「世に出ることになるものはデザイン部を通してほしい」と伝えている
◆上ノ郷谷さん
- トレタは社長のデザインへの理解が深いので動きやすかった
- デザインを通して貢献する相手のKPIを理解しておく
- 手段として依頼されたものの本質、目的を知っておく
◆貞清さん
- 対話を大事にしている。人が多くなってくる時こそ、基礎中の基礎が大事
- BAKEではデザイン性に共感してが売れたこともあり、社内全体としてのデザインへの理解度がかなり高い

広野さん、上ノ郷谷さん共に、例えばマーケ・エンジニアさんたちが作成した資料の表紙をデザインしてげたりといった「小さなところで良い体験をしてもらう」ということが大事と話していました。

チームとしての目的や価値観の設定

非デザイナーへの理解についての後は、デザイナーとしてのチーム構築をする際、デザインチームをより強くするために心がけているチームとしての目的や価値観についての話になります。

◆広野さん
- 「We design the Gold Experience」
- 「それGX的に問題ないのか?」みたいなコミュニケーション
◆上ノ郷谷さん
- 会社の目標に対してデザインでどう解決するか考えていく
- OKRを設定して毎週1on1をする
- できた、できないの結果を大事にする
◆貞清さん
- 共創と自走
- 自分のキャリアとして堂々と言えるものを作れているのか?
- 前回よりも良いデザインができているかを見る
- 「置きにいった」デザインは指摘する。
- 自然に互いを良いライバル視を自然とできる環境に心がけている

自走や共創など、チームでのデザイナー各々、自由に且つ自分たちで動くためにどう定義づけをしていくか、どう任せていくか、という点が共通している印象に感じました。

クオリティは個々のデザイナーに任せているが、無難なデザインやエッジの効いていないと感じたデザインには「置きにいったな?w」といじることもあるという、貞清さんの言葉が印象的でした。

また、OKR(Objective / Key & Result)の話の際、デザインを数値に落とし込む方法の話になっていました。キャリアや実績に応じてグレードを設定しOKRへの影響度を定めているとのこでしたが、具体的な所についてはまとめきれずでした...!

デザインをする上での環境づくりについて

デザイナー個々のモチベーションをあげるための環境づくりについては、下記のような話題になりました。

- 副業はOK
- リモートワーク / フリーデスク
- 裁量労働制
- 海外の最新ツール等の導入

海外の最新ツールの話では、FOLIOでのツール導入についての話になりました。
FOLIOさんの場合、最新のツールを使用できるようにするには証券会社という特性上、ツールの導入についても社内での審査があるそうで、使えないストレスが生まれないように、事前に先回りして使えるようにしておくといった動きをしているのだそう。

またここでは、

「どんな劣悪な環境でも最高なデザインを作る」
「負の力を使って良いものを作るのがデザイナーである」

という名言も出ていました。

2019年に向けて、デザインチームとしての新たな取り組み

◆広野さん
デザインナレッジを非デザイナーにも伝えていく
◆上ノ郷谷さん
みんなが活躍できる環境を作る
◆貞清さん
発破をかける

取り組みとして書いていますが、3人共、特別に何か新しい取り組みをするぞ!というよりかは、今あるチームをより良くするにはに向けての目標を話している感じでした。
個を強くすればチームも強くなる」という話もありました。

「任せる」ということ

今回のパネルディスカッションで御三方に共通して思ったことは「自チームのデザイナー達を圧倒的に信頼している」ということでした。

デザインのクオリティの担保や、働き方についても基本的には任せるスタイルで、マネージャーとしては対個人に対してというより、自走などにおいても「どう仕組み化するか」を要点において動いている印象を持ちました。

新しいメンバーや課題があったりすると、個人や具体的な課題点に対してのみの解決策など、マイクロに見てしまったりしますが、本当に大事なのは、個人感で解決できるように、或いは本人から相談できるような環境づくりへやその働きかけなんだなと今回のイベントを通して感じました。

懇親会も含め、普段はなかなか聞けない、各社のデザイナー・デザインチームの事情などを聞くことができ、実りあるイベントでした!

飼っている猫さんやインプットのための読書代などに使います!